自由ー中場(JIYU-TYUBA)TAKE3

俺達は今、噂の店をルポするために近隣の商店街である青田街に来た。ただ動管省の目を潜り抜けるために変装をしたのだが…

「どう見ても怪しすぎるだろっ!!」

TAKE3

ケイは第二形態っぽいのはあるが戦闘力は変わらない

「まずカノン!何その真っ白な服にキザなサングラス!しかも胸ポケットにバラの花とか昔のチンピラか!」

「イ、イヤァ、由自に渡されたカラ。コウいうのが日本では流行っているのかと思ッテ。」

「お前は今まで何を着てきたんだよ!地味目の服とかあるだろ。」

「家デハメイドさんに用意してもらってたカラ。」

ガチの箱入りかよ。世間知らずもイイトコ過ぎる!

「うーん。だったらまずはファッションから常識を学んでみるってのはどうだ?常識は知っといてもソンはないだろうし、世間一般的な考えを身に付ければ、どんな動画をつくれば面白くなるかってのも分かってくるかもしれないからな。」

「ナルホド。エイトってば賢イ!」

「で、言っとくとケイのその恰好はもっと不自然だな。全体的に暗色系なのはまだ許せるが、紺のニット帽にカノンとはまた違った単純に顔を隠すためのサングラスにマスクを着用。そして黒の服、灰色のズボン。

完っっ全に不審者じゃねーかァ!」

「あーこれいつもの勝負服。」

「実際小学生とかにお菓子あげるよ~とか言うやつだからな、コレ!絶対ェーわかっててやっただろ!これじゃ完全感覚Dreamerじゃなくて完全変態YouTubarだよ!」

すると近くを飛んでいる茶色い度付きグラサンが目印のドローンからプラカードが降りてきた。

「誰が上手いこと言えとw」

「やかましいわ!つーかTAMAは何でドローン飛ばして撮影してんだよ!三人中二人が怪しい恰好してるところにドローン飛んでたらもっと怪しいだろ!」

「…そうかなあ?」

「そうだよ!イコイにはまともな奴いねーのかよ!」

「まともかどうかは置いといて、今回は買い出しついでに新しくできたお茶屋さんをルポしてほしいんだけど、いいかな?」

こんな両脇にゴミ袋(二人)抱えたようなトコにハエ(ドローン)がたかってるみたいな状況でルポなんて絶ェッ対に嫌だ!!

なんて言っても絶対やらされるしなぁ。はぁ~。

「…やります。」

「何かね、そこのお茶屋さんが青汁始めたらしいのよ。」

「はぁ?青汁?何だその冷やし中華みたいなの。アレか?お茶と色が似てるからか!?」

「マジ卍。」

「だまれ。」

「もしかしたら青汁によくある緑効とかミドリムシ的な何かがお茶に通ずる的な感じの何かかもわかんないからそこも含めてお願いするわね。」

フワッとしてやがる。

「…了解。」

今更だけど俺だけキャリー重くないか?重くないかそのキャリー。

「おうっ!ケイか!ウチの魚、買ってかねぇか?イイモン入ってるぜ!サバとかサバとかサバとかな。」

「あらケイ!そろそろチョコ切れてるんじゃない?今日は特売日よ!」

「ケイにーちゃん!ケイにーちゃん!とーちゃんが新作の家具作ったって!見てってよ!」

「お花…1ギルでどうですか?」

「…何か、目立ってね?」

「ケイはこの青田街の救世主だからね。人気があって当然だよ。」

…青田街を見て十年経っても全然変わり映えしねーって思ってたけど、なーんか「ワケ」があるんだな。

「わかったわかった!順番に行くから待ってろ!みんな!」

珍しくいい人キャラになってるし。

「…さて、と。鮮魚の盛土に、お菓子のまちやま、それに小塚家具、それに花屋ファイナルファンタジー、と。これまたずいぶん買ったな~。

えっと、ここで最後だな。お茶のチャチャチャ…か。」

「今回ノロケ地ネ。」

「いらっしゃいませ~。ただ今在庫処分のため青汁の試飲ができま~す。」

「オイ、一杯くれよ。」

「はっ……は~い!」

「いただきます。」

今店員さん引いてたぞ。昔のチンピラに不審者にグラサンドローンと、こんだけ要素が多ければ無理もないか。なんたってグラサン三つ、いやグラ3でキャラまで被りまくってるし。

「どれ。」

「ゴクゴクゴ…ぶほぉっ!!」

ケイは俺の顔面に青汁を噴射した。おかげさまで俺のお気に入りの服にまで緑色のカッコイイスプラッシュ柄の塗装が付いた。

「あーごめんわざとじゃねーから勘弁な?」

じゃあわざとじゃないのにニマニマしてる理由を教えてくれ。

「う~ん、なんだこれ。大葉、ほうれん草、キャベツ、その他もろもろの野菜の味の一つ一つが絶妙にいがみ合ってるって感じがする。」

「ジャアネ、アタシはこの青汁をイッキ飲みしてゲップをせずにアルファベットを全部言ウ!」

「ここでYouTubarにありがちな悪癖が出たよ!」

つーかそれコーラでやるやつだし。あいにく、コイツの性格上「女の子がゲップなんて言っちゃいけません!」なんて視聴者からのコメは出なさそうだろうけどな。

「行クわヨ!

ゴクゴクゴ…ぶほぉッ!!」

「ビシャァ!(塗装二回目)」

「いや、それさっき見たぁぁぁぁぁぁっ!!」

せめてやるならイッキ飲みぐらいは達成しろよ!しかも俺の顔がさらに青くなったじゃねーか!(物理的に)

「A、B、C、D…」

「や、やりやがったー!」

え?この状況でとかもはや失敗のしようがないだろ。

「…S、T、Uゥゥゥゥゥゥ!」

「おぉい!VからZどこ行ったんだよ!?」

「エ?アルファベットってAからUまでじゃないノ?」

これもう天然ボケじゃなくて天然バカだよ。コイツホントにアメリカいたのか?

「まあいいや、とりあえずそのクソマズい奴はいいからこのお茶十袋ちょーだい。…こんなマズいの飲まされたワケだし、もちろんタダでね。」

「クズェ!いきなり平和的な空気ぶち壊すな!(平和じゃねーけど!)」

「えー、だって俺ここの救世主だし。この新店舗にケイのやり方ってモンを教えて差し上げないとさ。」

クズにもほどがある!

「いたゾォ!!」

「ん?

げっ、動管省だ!!」

赤の斜め縞が一人と黒の斜め縞が四人。でもこれなら武器のない俺達だけでもどうにか撒ける。

「へえ、俺たちの恰好を怪しんだ奴らが通報したのかな。」

「ムッキーン!」

「ドローン飛んでる時点で何かしらの撮影してるって疑われるもんな。…って、誰だお前!ウチにこんなフリー○の第二形態みたいなヤツいねーよ!」

「説明しよう!ケイはカフェインを摂取すると一時的に筋肉がムキムキになる!ただし、運動能力は低いままなので注意だ!」

「ムキムキなのに!?」

「ムキムキなのにだ。あとは…キレやすくなる。」

「なして!?てかあの青汁カフェインまで入ってるのか。」

いやね、それはいいとしても何でドローンよりも大きいプラカードが降りてくるんだって思うんだが…どこにしまってたんだ?

「本当はこのクソマズい「何か」飲ませたヤロー共を論破、いや論波を食らわせてやりたかったとこだが、今回は「保留」して動管省の奴らに食らわせてやる!」

「いや論波ってなんだよ。」

「デ、出るわヨ!論波!マッスルモードのケイの必殺技ヨ!」

「は?」

急に変わった世界観に読者もろとも置き去りだ。

「オイそこの赤の斜め縞ァ!」

後付け設定のように思われてしまっても仕方ないが、しょうがなく説明しておこう!動管省の服は黒、赤、黄色、緑、青、銀、金の順に偉くなっていくらしいぞ!全員白とその色との斜め縞とかいうふざけたデザインしてるけどな!

「お前反動管省主義者の間では劣化ウォーリーって言われてるらしいな!!人混みの中から探してやろうかァ!?」

「そのくだり世界の果てまで行くテレビ番組の相撲で見たことある!!」

「フン、何を言うかと思えばその程度。全く響かん!」

「…あっ今日はヤケ酒確定だな、ヒソヒソ。」

「まーた帰りが遅くなっちまうよ。豆腐メンタルの上司を持つとつれーなー。ヒソヒソ。」

「効果はいまひとつか…青汁使うか!!」

ムキムキになった意味!!

「パンパン!(手拍子)」

「はいよっ!」

「一話の時のアレ、頼む。」

「ああ、電動式万能液体霧散機ね。」

「アレそんな名前だったの!?」

「どすんっ!」

「…さあ、在庫処分のお時間で~す!!」

「ぶしゃあああああああ!!」

「うわーーーーっ!マズい、エグい!ヌルヌルする!なんかよくわからないけどダメだから撤退するぞ!!」

…マズい、このままだとヤケ酒どころかオールが確定する!!何とかして機転を利かせないと!

「…あっ、ちょっと待ってください!もしかして先輩の制服、赤の所緑に染めたら…

二階級特進じゃないっすか!?」

「おー、マジじゃん!ナイスゥ!」

二階級特進って兵士の殉職かっつーの。

「あんなクズYouTubar追っかけるよりも確実っスね!」

「…何か知らんけど喜んでるな、ヤツら。」

「何ハともあれ解決したしいいんじゃナイ?」

「…さてと、これでこの店に迷惑をかけずに奴らを追い払うことができたな。」

「どこの店に迷惑が掛からないって?」

「ウチの鮮魚が!」

「お花が!」

「看板が!」

and more

「そのよく分からない緑色の何かで、ダメになっちゃったじゃねーか!(ないの!)」

「…うわー、コレはヒドイな。」

この後、アンの金で全てが丸く収まったらしい。