自由ー中場(JIYU-TYUBA) TAKE12

「この辺にいそうだなあ。

おっ、いたいた。」

ケイはニマニマとした悪い笑みを浮かべている。

「おーい、こっちにもいたぞ。TAMAが。」

「よし。じゃあ洗いざらい話してもらおうか。」

アンとTAMAは9人の前で正座させられた。

「じゃあまず俺から、ていっ!」

「この企画、わざわざ俺達とやる意味あった?」

「え?」

TAKE12

根は優しい子っていうのは要するにツンデレ

「これってあれでしょ。大手合法YouTubarと組んで自分のチャンネルの視聴回数増やすってやつだよね。」

「いや、これはアレよ。ライバルキャラ増やしてこの作品の魅力を…」

メタい!

「デモさ、そもそも何で動画流してたのにアイしか来なかったノ?」

「分からない。そもそもこの映像をライブで放送してるっていうのがウソだからアイがここに来た理由も分からないのよ。」

「えっ、流してないの?」

「うん。編集してから流すつもりだった。」

「ふーん。そう。あとはこのなりすまし動管省三人組は?」

「え、それは…な、何よりも大切なメンバーを危険にさらすわけにはいかないじゃないの!そういうことよ!」

いつも無表情を決め込んでいるアンの顔が赤くなった。

「アン…本当は優しいノネ。エット、これがマンガでいうところのツンデレってやつネ!」

「もう!恥ずかしいからやめて!!」

「ってことはここが立ち入り禁止区域ってのもウソか。」

「レキシハスタジオデツクラレルッテコトネ。」

「だとしたらホントに…何でアイツここがわかったんだろう。」

「さあ?」

「まー追い返せたからいーんじゃないのー?」

「んんwwwこうして誰一人欠けることなく終われたのだから良しとしますかなwww」

「年下のくせにずいぶん上から目線だな~!」

「ぺやっwwwそれを言われてはかないませんな、キリ姐さんwww」

「でさー、そんなクソどうでもいいことは置いといてさー、」

「どうでも…」

いやホンット何だお前!!

全員の息が合った気がした。

「あるんだろ?俺達の弱みを握ったブツが。」

「これ。」

「ほうほう…ちょっとアン君、耳を貸してくれたまえ。」

ニマニマしてて怖いんだけど!!

「ゴニョゴニョ……ちげえよ。今回のじゃなくて今までの全部だよ。俺の弱みだけもれなく全部消してくれればさあ、あとの奴らのは自由に使っていいからそういうことにしといてくれよ。それで今回の件はパーにしてやる。……ゴニョゴニョ。」

「…ええっと、俺達の弱みを握った彼女のお宝映像群は全て削除してくれるそうです。というわけで、終わり!解散!」

絶対ウソだ…この時誰もがそう思ったのだった。

「え?疑ってんの?ホラ、ホラ、ごらんよ。」

ケイがアンのノートパソコンをぶんどった。

「このフォルダとか全部消したから心配ないさ~。それでも疑うつもりなら技術担当のTAMAに確認取ればいいんじゃないの?」

その「心配ないさ~」はいろんな意味で心配だからやめてくれ。

「で、TAMA。どうなの、これ。」

ケイがウインクした。

「大丈夫。消えてルネサンス。」

「ならいいんだけど。」

「ケイ!これでいいんでショートケーキ。」

TAMAはプラカードを瞬時に下げた。ケイはこっそりグーサインをした。

「そうだ、今回の動画はどうするんだ?やらせ鬼ごっこも中途半端になっちゃったし。」

「うーん。だったらこれ、使ってみない?」

「ん?何だ?これ。」

「爆発物。」

「サッキのりーさが作ったやつネ。」

「は?こんなの危険すぎるだろ!」

「だいじょーぶ。手榴弾っぽく見えるけど中身はただのかんしゃく玉だからさー。」

「なるほど。ならこれ使っていっ!ケイチームといろはチームで先に誰かを転ばしたら勝ちみたいなルールにしたらおもしろいんじゃないか?それなら人数差もどうにかなりそうだしな。」

「結構量もあるしな。一人で十発ぐらい持てばいけるか。」

「協力しがいもありそうだしな。」

仲間割れのしがいもありそうだけどな。ニマニマ。

「ちょっと待つッピ。ここじゃ大きい音がするから近所迷惑だとか動管省の警備だとかでマズいんじゃないかッピ?」

「大丈夫よ。ここら辺は廃倉庫だし、もう動管省の奴らは来ないわ。」

「何で動管省の奴らは来ないってわかるんだ?」

「アレよ。去り際にアイが言ってたのよ。」

「ホントか?」

「まあなんでもいいじゃないか。まあ、俺は、俺は仲間を疑うようなマネをするつもりはないからな。はっはっは。」

「いやケイ!テメーは仲間を手足として見るようなマネしてんじゃねーかァ!!どの口がそんなこといっとんじゃ!!お!?」

「あっ、これは…」

「ヒゴロエイトがためてるストレスが爆発したのネ。」

「っていっ!なわけでリアルな爆発に便乗して、やろーか!!」

「ポイッ!!」

「ドーン!!」

ケイとエイトが盛大にずっこけた。

「今回の勝負は俺の勝ち越しかなぁ。」

「こんの。いろは!!不意打ちしやがって!!こっからが勝負じゃああああっ!!」

「だな、ケイ!!俺たちの戦いはこれからだ!!」

※打ち切りではありません。