自由ー中場(JIYU-TYUBA) TAKE19

ぶっ壊れ荘内にて

「あ~、ヒマだな~。」

「ヒマッピね~。」

「ガチャッ!」

「あ、エイト。ヒマなら買い出し行ってきてよ。それに今青田街のセブンで一番くじやってるみたいだからはい、百万。」

「どうえ!?」

「じゃっ、あとで動画にするから買ってきてね~。」

「まさかとは思うけどこれって箱ごとクジ買ってこいってことだよなぁ…」

「だなッピ。」

TAKE19

クジは一人一つずつ

青田街セブン

「チャラチャラチャラ~、チャララララ~(ファミマの入店音)。」

「何でセブンでファミマのアレ流れてんだ?」

「フランチャイズだからな、こういう店もあるんだッピ。きっと。」

「そうか。」

…ふざけんな、セブンだけどファミチキ食いてえ。

「しかし、コンビニというのは便利なものだな。24時間開いていて、食品やスマホバッテリーのような日用品だけでなく、ATMに宅急便、イートインスペースやコピー機まで完備しているとは。近くて便利、というのは伊達ではないなッピ。」

「はやりのコンビニスイーツなんかもあるしな。」

「とりあえず売り切れる前にクジとやらを買いに行くかッピ。」

「いらっしゃいませ。」

「すんませーん、一番くじ箱ごとくださいっ!」

「一番くじを1BOX。」

「ん?」

そこには白と黄色の斜め縞の女の子が二人、そしてその真ん中に白と緑の斜め縞のやたらデカいゴリラみたいな大男がいた。斜め縞ってことはコイツ等…動管省か!!

「サルとヒヨコ…キサマらイコイチャンネルのYouTubarだな!」

「だな!!」

恐らく双子であろう二人の竹刀を持った少女(に見える)が叫びだした。

「サルって、てんめ結構気にしてんだぞ!」

「そうなのかッピ。」

「うるさいうるさい!とにかくタイホだ!タ・イ・ホ!」

「タイホだー!!」

「ブン!」

二人は持っている竹刀を振って来た。

「はあい、ちょっと待った。」

「ごちん!!」

真ん中のゴリラ(大男)が両手で二人にゲンコツをかました。

「な、何すんのさすり足先パイ!」

「すんのさー!!」

「お前ら、今日は非番だろ。それにYouTubarは現行犯でしか逮捕できないし、ここで叫んだら店の人に迷惑かかんだろ。

すまない、申し遅れた。俺達、動管省健全な動画を作る部、略して「動管省けんどう部」と申します。君たちから見て右がめん、左がどう、双子だ。そして俺はなぜかコイツ等からすり足先パイと呼ばれている。」

すり足先パイっていうよりゴリ足先パイだな、見た目が。

「すり足先パイは元剣道のプロですり足がちょーうまいからすり足先パイなんだぞー!」

「そーだぞー!!」

「ごちん!!」

「だからうるさいっつってんだろ!」

「…スンマセン。」

「…マセン。」

「ところでそのけんどう部が何で一番くじなんか買うんだ?つかそもそもこの…「ちゅうばさん」とかいうの…何?」

「ええええええええ!あのちゅうばさんを知らないだって!?」

「だってー!?」

「知らん。」

「ええええええええ!?あの超々人気チューバ型合法VTubar(バーチャルYouTubarの略)のちゅうばさんを知らないだって?」

「だってー!?」

「知らんッピ。」

そもそもチューバ型って何だよ。

「…さてはお前ら、転売ヤーだな!」

「だな!!」

「ごちん!!」

「何回言えばわかんだっつーの。」

「…スンマセン。」

「…マセン。」

「とにかく、俺達は今日に限っては君たちを逮捕するつもりはない。だが、」

「…だが?」

「一番くじは俺達のものだああああああああ…」

「うるさい!」

「さい!!」

アホだ…

アホだなッピ。

「つってもよ、そもそもクジの箱って一個しかないのか?」

「ないっ。」

「商い仙人!?どうしてここに?」

「青田街の仙人たるもの、青田街の中なら神出鬼没でなければならない。」

「そうなのか…

でもな、こっちだってお遣い頼まれてんだ。悪いけど譲るわけにはいかねーな。」

「だったら、一番くじをかけて勝負といこうじゃないか。二人三脚で。」

「ずりぃ!あっちの双子絶対息ピッタリの奴だろ!」

「おーい、ちょっと待ってるてる坊主。」

「TAMA!?それにケイ。…どうしてここに?」

「ふと、コーヒーが飲みたくなってね。」

なんかウソくさい。

「これで三対三だなぁ。」

ニマニマしてるよ、ケイ。

「あれ、TAMAは?」

「僕は撮影に回ルーズリーフ。」

「おもしれー!勝負だ!勝負!」

「勝負!!」

「ごちん!!」

「もうお前ら口にガムテープ張っとけ。」

「…スンマセン。」

「…マセン。」