自由ー中場(JIYU-TYUBA) TAKE42

「…え?ちょ、何で断るん?ちょっと動管省の本丸ぶっ潰して、ちょっとUUUNのメンバー助ける手伝いするだけっしょ!」

「いやオイ、待てェーーーッ!何しれっと動管省の本丸潰すとか言ってんだよ!それやったら俺たち違法YouTubarからテロリストに成り下がるかんなオイ!」

TAKE42

普段はアホみたいな奴の方がいざとなった時にかえって頼もしい

「んでさ、動管省の本丸って、どこ?国会議事堂?ケイさんって元動管省の一員なんだから分かるっしょ!…的な。」

「う~ん、教えてあげても~、いいけどさぁ、力を貸すあかつきにはな~んかしてくれちゃっても、いいんじゃない?」

何ニマニマしながら弱みに付け込もうとしてんだコイツは!!

「ほらさ~、チャンネル登録者数が10倍以上の超人気YouTubarとコラボとかしたら俺達のチャンネル登録者数も増えるじゃん?」

「わーったわーった、UUUNの皆を助けるためってんならそんな条件いっくらでも受け入れるからさ、頼んます!」

ムカキンはさっきまでのギャル男風キャラとは似つかわぬ本気の目で頭を下げた。きっとそれだけUUUNの皆が、仲間が大事なんだと思うし、そんな皆を行き過ぎた定規で重罪人と切り捨てるような動管省に怒りの気持ちを露わにするのは、初めて会った俺ですら共感できる。その誠実な表情もあるんだろうけど、一番はやはり本人の人柄なのだろう。きっと俺だけじゃなく、ほとんどの動画視聴者も同じ気持ちだと思う。

「…アタマ下げんなら、靴舐めんかい!ボイパやれい!」

このクズを除いてな。

「…しゃーない、こっちは藁をもすがる思いなんよ。ブンブクチャッ!ブルルルルルル!」

ムカキンはボイパをしながら膝を地面につけ始めた。

「っていや、ヤメロォォォォォォォ!!…じゃない、やめてくださいって!あんなアホの冗談聞いてる場合じゃないですよ。」

「でも彼以上に確実な人っていないからブンブクチャッ…」

「いやとりあえずボイパをやめようか。」

「って言ってもねー、俺が「こっち側」についた時点で動管省の警戒度は格段に上がってるから確証はないよ?」

「確かに、ケイと初めて会ったときなんかは戦闘機来てたっけか。」

「アタシノときは戦車が出動してたワネ。」

「あれ?ここ本当に日本だったッピか?」

「まあとにかく、ケイの心当たりのありそうな場所を手あたり次第に探ってみるのはアリカモフラージュ。」

「そうね。それと動管省に潜入するんだったら武装しなきゃダメね。命がいくつあっても足りないもの。えっと、確か某国から取り寄せてきた武器が…ちょっと部屋に行ってくる。」

動画法以前に銃刀法違反じゃねーのか?

「…あれ?私の部屋にこんなゴミあったっけ?」

「ついにあのセンスの悪いガラクタをゴミだと認知できるようになったのか。よかったよかった。」

むしろ今までアレがどう見えてたのか知りたいモンだな。

「あー、あったあった。これこれ。」

「ドサッ!」

アンはかなり大きな箱を持って来た。…っつっても女性一人で持ち上げられるレベルに軽いのか?武器って。

「ガサゴソ…」

「はい、水鉄砲!」

「殺す気か!!」